リサイクルの意義

牛乳パックからの再生が、なぜ高コストになるのでしょうか。それは、この再生に手がかかり、効率があまりに悪いからです。牛乳パックは良質なパルプから作られるものですが、両側にポリエチレンフィルムが貼られラミネートされているので、再生する際にこれをはがすには大変な手間がかかるのです。

 

そして、このようなものをリサイクルしようとする試みは、本来の目的とは逆行して、ますます資源とエネルギーを浪費し、コストを吊り上げる結果になります。 牛乳パックのリサイクルには大きな問題があることがわかりました。

 

リサイクルに適さないものをリサイクルしようとすることは、かえってリサイクルの目的を見失わせる結果にもなりかねません。

 

しかし現実問題として、木から紙にするにはエネルギーが必要です。エネルギーの多くは地球にうまっている石油資源から得ていて、石油資源は使えばなくなってしまいます。ですから、紙はリサイクルして大切に使わなくてはなりません。

 

ゴミの量が減るだけでも、リサイクルをする価値はあるのではないでしょうか。今各地で励行されるリサイクル運動は多くの人々の善意に発するものであり、環境問題への意識高揚の表われだと思われます。だとするなら、これは貴重なものです。ただ、問題はその方向性、手段でしょう。